知恵蔵
「ラジアン」の解説
ラジアン
ラジアンは平面角の単位、ステラジアンは立体角の単位。円周上で、その円の半径と同じ長さの弧を切り取る2つの半径に挟まれた平面角が1 radで、度で表すと180/π(円周率)、すなわち、約57.3度となる。球の中心を頂点とし、球面上でその球の半径の2乗の面積を切り取る錐体に含まれる立体角が1 srで、全立体角は4π srとなる。このように、平面角、立体角は、それぞれ長さの比、長さの2乗の比で表されるため、基本量(長さ)の次元を含まない。したがって、これらの単位はいずれも数「1」と同じになり、代数式(量の方程式など)の中で角度の次元を明示できない、という不便がある。そこで、SIでは、ラジアンとステラジアンを固有の名称を持つ組立単位としている。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
ラジアン
radian
平面角の大きさを表す組立単位。記号は rad。数学では弧度ともいう(→弧度法)。1radは円の周上でその半径と等しい長さの弧を切り取る 2本の半径がつくる平面角。半径 r の円の円周の長さは 2πr であるから,中心のまわりの全平面角は(2πr/r)rad=2πrad。六十分法の角度との関係は 1rad=180/π°≒57°17′45″である。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
ラジアン
〘名〙 (radian) 角度の単位の一つ。角の頂点を中心とする任意の半径の円周から、その角が切り取る弧の長さと半径との比で角の大きさを定め、弧の長さと半径が等しいときの角の大きさを一ラジアンとする。一ラジアンは六十分法の約五七度一七分四五秒に相当する。弧度。〔物理学術語和英仏独対訳字書(1888)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
ラジアン【radian】
角度の国際単位。記号は「rad」。1radは1つの円で半径に等しい長さの弧に対する中心角の大きさ。1radは180度を円周率πで割ることで算出され、約57.3度になる。◇「弧度」ともいう。
出典 講談社単位名がわかる辞典について 情報
ラジアン
角度の単位。弧度とも。記号rad。円の半径に等しい長さをもつ弧が中心に対して張る角(中心角)の大きさ。1ラジアン=360/(2π)度=57度17分44.8秒。直角はπ/2ラジアン。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
ラジアン
ラジアン
radian
平面角を表す国際単位系(SI単位)の名称.半径と同じ長さの円弧を円の中心から見込む角度.SI単位記号は rad.
1 rad = 180°/π ≅ 57°17′44.8″
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
デジタル大辞泉
「ラジアン」の意味・読み・例文・類語
ラジアン(radian)
国際単位系(SI)の平面角の単位。1ラジアンは円の半径の長さに等しい弧に対する中心角の大きさで、57度17分44.8秒。記号rad 弧度。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ラジアン
らじあん
radian
円弧の長さによって角度の大きさを表す弧度法の単位。国際単位系の補助単位で、記号はrad。
[編集部]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ラジアン【radian】
角度(正確には平面角)の単位で,記号はrad。ラジアンは,円の周上でその半径の長さに等しい長さの弧を切り取る2本の半径の間に含まれる平面角である。半径を意味するラテン語radiusに由来し,イギリスの工学者トムソンJames Thomson(1822‐92)が1873年刊行の本の中で使用したのが最初といわれる。国際単位系(SI)のなかで,SI補助単位が二つあるが,そのうちの一つである。SIでは平面角が二つの長さの比で表現されることを考慮して,これを次元をもたない組立量と考えており,このラジアンおよびステラジアンの二つの補助単位を次元をもたない組立単位とみている。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
世界大百科事典内のラジアンの言及
【角】より
…これらを単位として角の大きさを測る方法を六十分法という。円周上に半径の長さの弧をとるとき,これに対する中心角は円のとり方によらず一定であるので,この角の大きさを1ラジアンradian(記号rad)または1弧度といい,これを単位とする角の大きさの測り方を弧度法という。180゜=π(rad)であるので,1radは約57゜17′45″である。…
【角】より
…これらを単位として角の大きさを測る方法を六十分法という。円周上に半径の長さの弧をとるとき,これに対する中心角は円のとり方によらず一定であるので,この角の大きさを1ラジアンradian(記号rad)または1弧度といい,これを単位とする角の大きさの測り方を弧度法という。180゜=π(rad)であるので,1radは約57゜17′45″である。…
【弧度法】より
…半径1の円周上に長さが1の弧をとって,これに対する中心角の大きさを1ラジアン(rad),または1弧度といい,これを単位として角の大きさを測る方法を弧度法という。ふつうの六十分法では1回転を360゜として角の大きさを測るが,360という数には特別の意味はないので,弧度法のほうが六十分法より理論的である。…
【直角】より
…∠Rを角の大きさの単位として用いることもあるが,ふつうは(1/90)∠Rや(2/π)∠R(πは円周率)を角の大きさの単位とする。前者の単位を度,後者の単位をラジアンという。【中岡 稔】。…
※「ラジアン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報