ヨンティン(永定)河(読み)ヨンティンが(英語表記)Yongding he

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヨンティン(永定)河」の意味・わかりやすい解説

ヨンティン(永定)河
ヨンティンが
Yongding he

中国北東部を流れる川で,ハイ (海) 河5支流の一つ。全長は約 700km。シャンシー (山西) 省北西部のコワンツェンシャン山脈に発するサンカン (桑乾) 河が北東流し,ホーペイ (河北) 省に入ってヤン (洋) 河と合流してヨンティン河となる。南東に流れを変えてペキン (北京) 市を過ぎ,テンチン (天津) 市でペイ (北) 運河を合せたのち,ツーヤー (子牙) 河と合流してハイ河となる。上流はホワントー (黄土) 高原を流れて大量の黄土を含むうえに,降水が夏季に集中するため,古くから氾濫繰返し,河道が定まらないところから「無定河」と呼ばれてきたが,清代に改名された。 1953年ホーペイ省にコワンティン (官庁) ダムが建設された。また 63年以来ハイ河水系の根本的な治水計画によって,上流では 30kmに及ぶ大堤防を築き,下流ではヨンティン新河を開削して排水能力を高めるなどの大工事が行われた。

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