精選版 日本国語大辞典 「ユンカース」の意味・読み・例文・類語
ユンカース
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ドイツの航空学者、飛行機製作者。プロシアに生まれる。1889年からデッサウで熱機関、ガス風呂釜(ふろがま)などを製作していた。1897年アーヘン工科大学教授となり、低翼単葉型式飛行機と全金属製飛行機を着想した。第一次世界大戦中の1915年にその構想による戦闘機を試作したが、木製骨格羽布張り機体に慣れたパイロットたちに操縦性不良を理由に受け入れられず、装甲地上攻撃機としてわずかな機数が生産されたにすぎない。戦後は同じ方式の民間輸送機を生産し、ジュラルミンを使った頑丈な構造によって広く使われた。しかし、ユンカースの理念が生かされ、近代飛行機が完成するのは1930年代のアメリカである。ユンカースの波板外板は平滑に改良され、細い骨格を付けて負荷を担うセミモノコック構造が発達して、全金属製が常識となり、形態も構造的に有利な低翼単葉となって現在に至っている。
[佐貫亦男]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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