メッサピア語(読み)メッサピアご(英語表記)Messapic

改訂新版 世界大百科事典 「メッサピア語」の意味・わかりやすい解説

メッサピア語 (メッサピアご)
Messapic

インド・ヨーロッパ語族に属する言語古代南イタリアのアプリア,カラブリア地方に話されていた言語であるが,後にラテン語に吸収されてしまった。その資料は,ギリシア系の文字で書かれた300近い碑文で,年代は前6~後1世紀ころと推定されている。その多く墓碑銘で,人名と思われる1語から成るものも多いことから,曲用(活用)などの全貌は明らかでない。その話し手は,対岸のバルカン半島から移住してきたという,古代からの伝承がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メッサピア語」の意味・わかりやすい解説

メッサピア語
メッサピアご
Messapic language

紀元前にイタリア南東端にいたメッサピイ人,イアピュゲス人などの言語。ギリシア文字で書かれた前6~1世紀の多くの碑文と,固有名詞などから知られる。インド=ヨーロッパ語族に属し,イリュリア語に近いといわれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android