フサイニー(読み)ふさいにー(英語表記)Husainī

20世紀西洋人名事典 「フサイニー」の解説

フサイニー
Husainī


1897 - 1969
インドのウルドゥー語作家
ガーズィープールのパーラ生まれ。
プレームチャンド伝統を受け継いだ作家として高く評価されている。農村題材として貧しいが善良な農民主人公とした作品を多く発表し、文学主義思想道具とすることに反対した。作品には強烈な人類愛をテーマとした短編集「孤独の友」(’34年)、「一人の母の二人の子供」(’28年)などの代表作の他短編集「わが村」(’56年)等。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フサイニー」の意味・わかりやすい解説

フサイニー
ふさいにー
Husainī
(1897―1969)

インドのウルドゥー語作家。ガーズィープルのパーラに生まれる。プレームチャンドの伝統を受け継いだ作家として高く評価されている。作品は農村に主題をとったものが多く、貧しいが善良な主人公が特徴である。彼は文学を主義や思想の宣伝の道具とすることに強く反対した。『1人の母の2人の子供』(1928)、代表作である短編集『孤独の友』(1934)などは強烈な人類愛が基調になっている。短編集『わが村』(1956)など八冊が出版されている。

鈴木 斌]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android