ヒスタミンH1受容体拮抗剤(読み)ヒスタミンエイチイチジュヨウタイキッコウザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 の解説

ヒスタミンH1受容体拮抗剤

製品名
《アゼラスチン塩酸塩製剤》
アゼプチン(エーザイ
アゼラスチン塩酸塩(武田テバファーマ、武田薬品工業、鶴原製薬、日医工、辰巳化学、日本ジェネリック)
ラスプジン(東和薬品
《エバスチン製剤》
エバスチン(共和薬品工業、ダイト、科研製薬、日本ケミファ、富士フイルムファーマ、沢井製薬、高田製薬、東和薬品、日医工、ファイザー、長生堂製薬、日本ジェネリック、日新製薬、辰巳化学、陽進堂、興和、興和創薬)
エバスチンOD(共和薬品工業、ダイト、科研製薬、日本ケミファ、沢井製薬、武田テバファーマ、武田薬品工業、高田製薬、日医工、ファイザー、大興製薬、日本ジェネリック、ニプロ、日新製薬、全星薬品工業、全星薬品、サンド、陽進堂、興和、興和創薬)
エバステル(大日本住友製薬、Meiji Seika ファルマ)
エバステルOD(大日本住友製薬、Meiji Seika ファルマ)
《エピナスチン塩酸塩製剤》
アズサレオン(シオノケミカル)
アルピード(ダイト、武田薬品工業、セオリアファーマ)
アレジオン(日本ベーリンガーインゲルハイム)
エピナスチン(寿製薬)
エピナスチン塩酸塩(キョーリンリメディオ、杏林製薬、興和、興和創薬、日本薬品工業、日本ケミファ、沢井製薬、武田テバファーマ、武田薬品工業、東和薬品、日医工、ファイザー、シー・エイチ・オー新薬、マイラン製薬、長生堂製薬、日本ジェネリック、陽進堂、富士フイルムファーマ、本草製薬、辰巳化学)
エピナスチン塩酸塩DS(沢井製薬、東和薬品、日医工)
塩酸エピナスチン(共和薬品工業)
ピナジオン(武田テバファーマ、武田テバ薬品、武田薬品工業、扶桑薬品工業)
ユピテル(岩城製薬)
《オロパタジン塩酸塩製剤》
アレロック(協和キリン)
アレロックOD(協和キリン)
オロパタジン塩酸塩(共和薬品工業、大原薬品工業、キョーリンリメディオ、杏林製薬、皇漢堂製薬、日本ケミファ、日本薬品工業、佐藤製薬、沢井製薬、サンド、高田製薬、武田テバ薬品、武田テバファーマ、東和薬品、日医工、ファイザー、摩耶堂製薬、Meiji Seikaファルマ、ダイト、あすか製薬、武田薬品工業、ビオメディックス、エルメッド、エーザイ、日本ジェネリック、寿製薬、興和、興和創薬、小林化工、シオノケミカル、日本新薬、東亜薬品、日東メディック、陽進堂、全星薬品工業、全星薬品、ニプロ)
オロパタジン塩酸塩OD(共和薬品工業、岩城製薬、日本ケミファ、日本薬品工業、沢井製薬、高田製薬、武田テバ薬品、武田テバファーマ、東和薬品、日医工、ファイザー、Meiji Seikaファルマ、ダイト、あすか製薬、武田薬品工業、小林化工、救急薬品工業、マルホ、日本ジェネリック)
《セチリジン塩酸塩製剤》
ジルテック(ユーシービージャパン、グラクソ・スミスクライン、第一三共)
セチリジン塩酸塩(共和薬品工業、大原薬品工業、持田製薬、ダイト、科研製薬、沢井製薬、高田製薬、マルホ、田辺三菱製薬、田辺製薬販売、東和薬品、日医工、マイラン製薬、ファイザー、ビオメディクス、寿製薬、三和化学研究所、日新製薬、Meiji Seika ファルマ、日本ケミファ、日本薬品工業、東亜薬品、武田テバ薬品、武田テバファーマ、武田薬品工業、陽進堂、富士フイルムファーマ、岩城製薬、皇漢堂製薬、鶴原製薬、長生堂製薬、日本ジェネリック、ニプロ、キョーリンリメディオ、杏林製薬、辰巳化学、日東メディック、興和、興和創薬、アリジェン製薬、日本ユニバーサル薬品)
セチリジン塩酸塩OD(沢井製薬)
セチリジン塩酸塩DS(高田製薬)
《フェキソフェナジン塩酸塩製剤》
アレグラ(サノフィ)
アレグラOD(サノフィ)
フェキソフェナジン塩酸塩(共和薬品工業、キョーリンリメディオ、杏林製薬、日本ケミファ、日本薬品工業、沢井製薬、三和化学研究所、ダイト、科研製薬、高田製薬、鶴原製薬、武田テバ薬品、武田テバファーマ、武田薬品工業、東和薬品、日新製薬、ファイザー、Meiji Seikaファルマ、ニプロファーマ、持田製薬、セオリアファーマ、武田薬品工業、大興製薬、エルメッド、エーザイ、富士フイルムファーマ、日本ジェネリック、小林化工、興和、興和創薬、ニプロ、日医工、日医工サノフィ、辰巳化学、東亜薬品、日東メディック、陽進堂、全星薬品工業、全星薬品)
フェキソフェナジン塩酸塩OD(沢井製薬、東和薬品、ファイザー、セオリアファーマ、武田薬品工業、エーザイ、エルメッド、富士フイルムファーマ、小林化工、ニプロ、陽進堂、日本ジェネリック)
フェキソフェナジン塩酸塩DS(高田製薬、東和薬品)
《フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン製剤》
ディレグラ(サノフィ)
《オキサトミド製剤》
アトピクト(共和薬品工業)
オキサトミド(岩城製薬、皇漢堂製薬、日本薬品工業、日本ケミファ、富士フイルムファーマ、興和創薬、興和、沢井製薬、鶴原製薬、日医工、長生堂製薬、日本ジェネリック、サンノーバ、エルメッド、エーザイ、ニプロ、全星薬品工業、全星薬品、マイラン製薬)
オキサトミド小児用(岩城製薬、沢井製薬、鶴原製薬、マイラン製薬)
オキサトミドDS(沢井製薬)
オキサトミドドライシロップ小児用(沢井製薬、岩城製薬、鶴原製薬、マイラン製薬)
オキサトーワ(東和薬品)
オキサトーワDS(東和薬品)
ガーランド(キョーリンリメディオ、杏林製薬)
セルテクト(協和キリン)
セルトミド(小林化工)
トーラスタンDS(高田製薬)
ペペシン(前田薬品工業、佐藤製薬)
《エメダスチンフマル酸塩製剤》
エメロミン(東和薬品)
レミカット(興和創薬、興和)
《ケトチフェンフマル酸塩製剤》
ケトチフェン(沢井製薬、武田テバ薬品、武田テバファーマ、武田薬品工業、三和化学研究所、日医工、日医工ファーマ、辰巳化学、陽進堂)
ケトチフェンDS(沢井製薬、辰巳化学)
ザジテン(サンファーマ、田辺三菱製薬)
ジキリオン(日医工、高田製薬)
スプデル(東和薬品)
スプデルDS(東和薬品)
セキトン(キョーリンリメディオ、杏林製薬)
フマル酸ケトチフェン(サンノーバ、エルメッド、エーザイ)
マゴチフェン(鶴原製薬)
《ベポタスチンベシル酸塩製剤》
タリオン(田辺三菱製薬)
タリオンOD(田辺三菱製薬)
《ロラタジン製剤》
クラリチン(塩野義製薬、バイエル薬品)
クラリチンレディタブ(塩野義製薬、バイエル薬品)
ロラタジン(共和薬品工業、日本ケミファ、ダイト、沢井製薬、日医工、日新製薬、ファイザー、あすか製薬、武田薬品工業、長生堂製薬、日本ジェネリック、エルメッド、富士フイルムファーマ、小林化工、エーザイ、アルフレッサファーマ、ニプロ、辰巳化学、田辺製薬販売、田辺三菱製薬、武田テバ薬品、武田テバファーマ、陽進堂)
ロラタジンOD(共和薬品工業、三和化学研究所、杏林製薬、キョーリンリメディオ、興和創薬、興和、ダイト、日本ケミファ、沢井製薬、サンド、東和薬品、日医工、日新製薬、ファイザー、あすか製薬、武田薬品工業、長生堂製薬、日本ジェネリック、大興製薬、エルメッド、エーザイ、富士フイルムファーマ、ニプロ、武田テバファーマ、タケダテバヤクヒン、陽進堂)
ロラタジンODフィルム(持田製薬、救急薬品工業、小林化工)
ロラタジンDS(沢井製薬、東和薬品、長生堂製薬、日本ジェネリック)
《デスロラタジン製剤》
デスロラタジン(MSD、杏林製薬)
《ビラスチン製剤》
ビラノア(大鵬薬品工業、Meiji Seika ファルマ)

 アレルギー性疾患の症状を誘発するヒスタミンのはたらきを阻害する薬です。


 アレルギー性鼻炎じんましんのほか、湿疹しっしん皮膚炎皮膚瘙痒症そうようしょう痒疹ようしんなどの皮膚疾患に伴うかゆみの治療に使用します。


 また、アゼラスチン塩酸塩製剤エピナスチン塩酸塩製剤ケトチフェンフマル酸塩製剤は、気管支喘息ぜんそくの発作の予防にも用いられます。オキサトミド製剤のシロップは、小児の気管支喘息の発作の予防アトピー性皮膚炎の治療にも使われます。


 フェキソフェナジン塩酸塩製剤ベポタスチンベシル酸塩製剤ビラスチン製剤は、服用後の効果が速く、アレルギー性鼻炎じんましんの治療に使われますが、心血管系の副作用がありません。


 フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン製剤は、アレルギー性鼻炎の治療にのみ使用されます。


 ロラタジン製剤デスロラタジン製剤ビラスチン製剤は、1日1回服用の持続性薬剤で、ねむけなどの副作用が少ない薬です。


①過敏症状(発疹ほっしん、かゆみなど)が現れることがあります。過敏症状が現れたら使用を止め、すぐ医師に相談してください。


②薬によって、ねむけ、倦怠感けんたいかん、口のかわき、吐き気嘔吐おうと、胃部不快感、下痢動悸どうき、尿潜血、尿蛋白たんぱく排尿困難、頻尿肝炎、頭重・頭痛、ふらふら感、しびれ感、めまい不眠、血液障害(白血球・血小板などの増減)、味覚異常、月経異常などが現れることがあります。


 このような症状が現れた場合は、医師に相談してください。


③重大な副作用として、エバスチンエピナスチン塩酸塩オキサトミドオロパタジン塩酸塩セチリジン塩酸塩ケトチフェンフマル酸塩フェキソフェナジン塩酸塩ロラタジンデスロラタジンの各製剤で肝機能障害や黄疸おうだんエバスチン製剤でショック、アナフィラキシーエピナスチン塩酸塩製剤で血小板減少、オキサトミド製剤で肝炎、ショック、アナフィラキシー、血小板減少、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死えし症、オロパタジン塩酸塩製剤で劇症肝炎、セチリジン塩酸塩製剤でショック、アナフィラキシー、けいれん、血小板減少、ケトチフェンフマル酸塩製剤でけいれん、興奮、フェキソフェナジン塩酸塩でショック、アナフィラキシー、血液障害、ロラタジン製剤デスロラタジン製剤でショック、アナフィラキシー、てんかん、けいれんなどを招くことがあります。


 自分では気がつきにくい副作用もあるので、指示された診察・検査は必ず受けてください。


①錠剤、カプセル、フィルム、ドライシロップなどさまざまな剤型があります。1日の使用回数、使用時間、1回の使用量については医師の指示をきちんと守り、かってに中止、増量・減量しないでください。


 剤型によって使用法が異なりますから、医師・薬剤師の指示をよく聞き、きちんと守ってください。


 点眼剤点鼻剤も参照してください。


②問診の際にあらかじめ、持病・アレルギーなどの体質や、現在使用中の薬の有無を医師に報告してください。セチリジン塩酸塩製剤は、ヒドロキシジン系抗不安剤で過敏症をおこしたことのある人、重い腎障害がある人には使用できません。


 また、使用前に薬の効果と副作用について、医師・薬剤師からよく説明を聞いて注意事項をきちんと守ってください。


 オキサトミド製剤セチリジン塩酸塩製剤ケトチフェンフマル酸塩製剤は、中枢神経抑制剤との併用や飲酒で、エメダスチンフマル酸塩製剤は、向精神剤や抗ヒスタミン剤との併用や飲酒で、薬が効きすぎて副作用が出やすくなります。


 エバスチン製剤フェキソフェナジン塩酸塩製剤ロラタジン製剤デスロラタジン製剤は、エリスロマイシン製剤と、ケトチフェンフマル酸塩製剤は抗ヒスタミン剤と併用すると、副作用がおこりやすくなります。


 また、フェキソフェナジン塩酸塩製剤フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン製剤は、制酸剤と併用すると効果が減弱します。


③妊婦あるいは現在妊娠している可能性のある人、母乳で授乳中の人には、これらの薬が使用できないことがあります。あらかじめ、その旨を医師に報告してください。これらの薬で過去に過敏症状をおこしたことがある人、オキサトミド製剤は、妊婦あるいは現在妊娠している可能性のある人・母乳で授乳中の人には使用できないので、必ず医師に相談してください。


 またケトチフェンフマル酸塩製剤では、てんかんなどのけいれん性疾患あるいはその既往歴のある人は、医師に相談してから用いてください。


④喘息発作は、その人によっておこりやすい時期がほぼ決まっています。問診の際に使用上の注意について医師とよく相談し、自分の症状に合った使用時間を定めてもらってください。


⑤ねむけをおこすことがあるので、使用中は車の運転や危険を伴う作業は避けましょう。


⑥小児がこれらの薬を使用するときは、医師の指示を厳重に守ってください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報