ナーダム(英語表記)naadam

デジタル大辞泉 「ナーダム」の意味・読み・例文・類語

ナーダム(〈モンゴル〉naadam)

遊戯の意》モンゴル国で毎年7月に行われる国内最大の祭りブフモンゴル相撲)、競馬弓術三つ競技が行われる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ナーダム」の意味・わかりやすい解説

ナーダム
naadam

モンゴルの民族スポーツ競技。モンゴルの革命記念日7月11日にウランバートルで行われるもの(国家ナーダム)が最も大きく有名だが,同時にアイマク(州)やソム(県),協同組合その他でも行われる。民族スポーツとは〈男の三競技〉といわれる競馬,弓射,角力(相撲)をさす。競馬は種馬,7歳馬,5歳馬,4歳馬,3歳馬,2歳馬がおのおの28,30,28,25,20,15kmを別々に走り,おのおの先着の5馬をアイルギン・タブ(馬乳酒の5頭)とよんでたたえる。騎手は6~12歳の少年少女。弓射は男が75m,女が60m離れた的を射る。壁状標的は男が40射,女が20射し,垣状標的は男のみ20射する。相撲は特別の衣裳を着けた力士が組み,相手の頭,肩,背,肘,尻を先に土につければ勝つ。特定の土俵はない。取り組む前後に鷲や鷹にまねて舞う。力士512名が参加し,8勝または最初の優勝をした者はアルスラン(ライオン),2年優勝した者はアブラガ(巨人)の称号を得る。革命前はオボー祭などの祭礼のときに必ず行われていた。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のナーダムの言及

【モンゴル】より

…また長年にわたり人々のあいだで語りつがれた口承文芸は今でも人々により根づよく支持されている。スポーツでは,毎年8月ナーダムと呼ばれる祭典が開かれ,人々が技を競う。なかでもモンゴル相撲,弓,競馬が人気のあるスポーツである。…

※「ナーダム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android