デキサメタゾン

化学辞典 第2版 「デキサメタゾン」の解説

デキサメタゾン
デキサメタゾン
dexamethasone

C22H29FO5(392.46).1958年,G.E. Arthらにより16α-メチルヒドロコルチゾン=アセタートから合成された.ベタメタゾンの16位のメチルがα配位であることが異なるのみである.白色~微黄色の結晶.分解点約245 ℃.+72~+80°(ジオキサン).メタノールエタノールアセトンまたはジオキサンに微溶,水,エーテルに難溶.副じん皮質ホルモン作用,とくにグルココルチコイド作用が強い.ヒドロコルチゾンの25倍の抗炎症作用をもつ.リウマチ性関節炎,アレルギー性疾患,皮膚疾患,アレルギー性および炎症性眼疾患などの治療に用いられる.LD50 120 mg/kg(ラット皮下).[CAS 50-02-2]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

知恵蔵mini 「デキサメタゾン」の解説

デキサメタゾン

副腎皮質ホルモン剤(抗炎症ステロイド薬)の一種。炎症の原因に関係なく炎症反応免疫反応を強力に抑える効果があるとして1950年代末より全世界で用いられたきた。ぜんそく、リウマチ、多発性硬化症、アレルギー性疾患、自己免疫疾患血液疾患など多くの疾患・病態の治療に用いられている。剤形は軟膏カプセル、点眼液、点鼻液、点耳液と多様である。2019年末に発生、感染拡大した新型コロナウイルスに効果があるとして、各国臨床試験が行われてきたが、20年7月、厚生労働省は同剤を新型コロナウイルス感染症の治療薬として指定した。国内では同年5月に承認された「レムデシビル」に続く2例目となった。

(2020-7-28)

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栄養・生化学辞典 「デキサメタゾン」の解説

デキサメタゾン

 C22H29FO5 (mw392.47).

 副腎皮質ホルモン,グルココルチコイド活性をもつ合成品.強い抗炎症作用をもつ.

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デジタル大辞泉プラス 「デキサメタゾン」の解説

デキサメタゾン

薬に含まれる成分のひとつ。ステロイド性抗炎症作用があり、アレルギー用薬などに含有。

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