普及版 字通 「チョウ(テウ)(漢字)」の読み・字形・画数・意味
9画
[説文解字]
[字形] 象形
〔説文〕七上に「艸木の實、垂るること然たり。象形」とし、「讀みて(てう)の(ごと)くす」といい、「籀(ちゆうぶん)は三に從ふ」としてその字形を録する。しかし字はその声義を以て用いることがなく、〔古今韻会挙要〕に字を(ゆう)の古文とし、〔段注〕にその説をとり、の隷変(れいへん)をであるとする。〔群経正字〕にも、を由の初文とする説がある。〔説文〕には・由を収めないが、はと最も字形が近い。酒器として用いるの卜文・金文の字形は、とほとんど異なるところがなく、その形は壺(こひよう)の実に近い。酒器のはその形から出たもので、壺の実が熟して油化したものが由、その外殻を存して器となったものがである。すなわち・・由はもと一系をなすものであり、声義ともに同系に属するものとみてよい。
[訓義]
1. みのたれるかたち。
2. 壺などの実の形。
3. の初文。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 キノミ
[部首]
〔説文〕に栗・粟の二字、〔玉〕にその異文をも合わせて七字を属する。ただ壺の実と栗・粟の類とは甚だ形も異なり、同系の字とはしがたい。
[声系]
〔説文〕に声として、(ゆう)など五字を収める。その音は(ゆう)と同声で、声に従うものとすべきである。
[語系]
・(調)・dyは同声。(ちようちよう)・調調は、そよ風に吹かれてものの揺れるさまを形容する語である。も壺の類の揺れ動くさまで、調調とはおそらくの意であろう。
8画
[字形] 形声
声符は召(しよう)。召に迢(ちよう)の声がある。山の高いさまをいう。また迢と通用する。
[訓義]
1. たかい、山の高いさま。
2. そばだつ、けわしい。
3. 迢(ちよう)と通じ、とおい。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 ヤマ
[熟語]
嶢▶・▶・直▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報