チオプロニン製剤(読み)チオプロニンセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「チオプロニン製剤」の解説

チオプロニン製剤

製品名
チオラ(ファイザー、マイラン製薬)

 肝臓の機能が円滑に作動するために必要なグルタチオンを増加させたり、炎症やアレルギーを抑える作用があり、肝臓にとって有害な過酸化脂質の発生を抑えて、肝臓を保護するはたらきをもつ薬です。


 慢性肝炎をおこしているときの肝機能の改善に用いるほか初期の老人性皮質白内障治療、水銀中毒時の水銀排出にも使用されます。


 シスチン尿症(遺伝的なアミノ酸代謝の異常で尿中にシスチンなどのアミノ酸が大量に排泄される病気)にも効果があります。


①過敏症状発疹ほっしん、かゆみなどのアレルギー症状)、中毒性表皮壊死融解症、天疱瘡様てんぽうそうよう症状、重症筋無力症、多発性筋炎、黄疸おうだん、間質性肺炎、ネフローゼ症候群、無顆粒球症などをおこすことがあります。このような症状がおこったら、使用を中止して、すぐ医師に報告してください。


②食欲不振、吐き気嘔吐おうと下痢腹痛などの胃腸症状、血液障害、だるさ、手足のしびれ、味覚障害といった症状をおこすことがあります。こうした症状がおこったときは、医師に相談してください。


錠剤で、食後服用が原則です。ただし1日あるいは1回の服用量、服用時間については医師・薬剤師指示を守り、かってに中止、減量・増量しないでください。


 また、服用するときは十分な水で飲んでください。


②過去に、この薬を使用して過敏症状をおこしたことのある人には使用できません。あらかじめ医師に報告してください。


副作用として肝機能障害をおこすこともあるので、そのチェックのための肝機能の検査が指示されることがあります。


 医師から指示された検査は、必ず受けてください。


④慢性肝炎以外の持病があったり、現在、ほかの病気の治療のために別の薬を使用している場合には、その旨をあらかじめ医師に報告してください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報