ストロファンチン
ストロファンチン
strophanthin
C36H54O14(710.82).k-ストロファンチン-βともいう.キョウチクトウ科Strophanthus kombéの種子から得られる植物心臓毒.加水分解すると,ストロファンチジンとシマロース,D-グルコースを与える.融点195 ℃.
+31.8°(メタノール).LD50 15 mg/kg(ネズミ,静注).[CAS 560-53-2]
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「ストロファンチン」の意味・わかりやすい解説
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世界大百科事典 第2版
「ストロファンチン」の意味・わかりやすい解説
ストロファンチン【strophanthin】
キョウチクトウ科の植物ストロファンツスの種子から得られる強心配糖体。Strophanthus gratusから得られるG‐ストロファンチン,S.hispidusのH‐ストロファンチン,S.kombeのK‐ストロファンチンなどがある。いずれも心筋収縮力を増大させる作用(強心作用)を示す。現在ではG‐ストロファンチン(これが心臓毒のウワバインである)が強心薬として用いられる。【重信 弘毅】
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世界大百科事典内のストロファンチンの言及
【ウワバイン】より
…アフリカの原住民の間では毒矢として用いられていた。ステロイドとラムノースからなるいわゆる強心配糖体の一種で薬学でいうG‐ストロファンチンと同じ。動物細胞の細胞質膜の膜電位形成に最も重要な役割を担っている。…
【サンダンカモドキ】より
…Acokanthera属は熱帯アフリカに約3種あり,植物体の各部の抽出液を矢毒に使った。有毒成分は配糖体のアコカンチンacocanthinあるいはストロファンチンである。本種はカリッサ属Carissaに入れられる場合がある。…
【心臓薬】より
…いずれもステロイド骨格を有する配糖体で強心ステロイドとも呼ばれる。ジギトキシン,ジゴキシン,ストロファンチンなどである。またこれらの糖がとれた形のゲニンも強心作用を示す。…
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