コーク(アイルランド)(読み)こーく(英語表記)Cork

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コーク(アイルランド)」の意味・わかりやすい解説

コーク(アイルランド)
こーく
Cork

アイルランド共和国南部、コーク県の県都。人口12万3338(2002国勢調査速報値)は同国第2位。コーク湾の奥、リー川河口に臨む天然の良港地名はアイルランド語で「沼地」の意味。18世紀中葉から沼沢地の干拓運河の造営事業が行われ、首都ダブリンに次ぐ貿易港として発展した。湿潤温暖な気候に恵まれ、農牧畜業と酪農製品の生産が盛ん。ビール、ウイスキー、繊維製品を産するほか、フォードの自動車組立て工場、ダンロップのタイヤ製造工場など自動車産業も立地する。イギリス海軍の造船所の撤収に伴い、これにかわってアイルランド初の製鉄・鉄鋼圧延工場が設立された。司教区の所在地。アイルランド独立運動の中心地でもあった。シャンドン教会、セント・メアリーズ教会、セント・フィン・バー教会、コーク大学がある。

米田 巌]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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