コイバ国立公園とその海洋保護特別地帯(読み)コイバこくりつこうえんとそのかいようほごとくべつちたい

世界遺産詳解 の解説

コイバこくりつこうえんとそのかいようほごとくべつちたい【コイバ国立公園とその海洋保護特別地帯】

2005年に登録されたパナマの世界遺産(自然遺産)。ベラグアス県の太平洋岸沖合にあるコイバ島と38の小島とチリキ県のチリキ湾内周辺の海洋公園で、世界最大級の海洋保護地域。湾内にあり、エルニーニョや冷風などの影響も受けないため、独特の生態系を育み、科学的な調査により哺乳類36種、鳥類147種、爬虫類・両生類39種が確認され、絶滅危惧種のミナミカンムリワシも生息する。固有種も多く、モルモットのようなアグーチシカの仲間のホワイト・テール・ディア亜種ホエザルの亜種はここにしかいない。植物は約1450種類、そのうち固有種は758種類確認されている。海には760種の魚類、33種のサメ、20種のクジラなどが泳ぎ回るなど、生物多様性の保全上においても重要な地域であることが認められ、世界遺産に登録された。◇英名はCoiba National Park and its Special Zone of Marine Protection

出典 講談社世界遺産詳解について 情報