ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キルヒホフ」の意味・わかりやすい解説
キルヒホフ
Kirchhoff, Gustav Robert
[没]1887.10.17. ベルリン
ドイツの物理学者。ケーニヒスベルク大学に学び,ブレスラウ大学員外教授 (1850) ,ハイデルベルク大学教授 (54) ,ベルリン大学数理物理学教授 (75) 。 1849年,キルヒホフの電気回路の法則を,59年キルヒホフの放射法則を発見した。その後 R.ブンゼンとともにスペクトル分光の研究に従事,セシウムおよびルビジウムを発見。また J.フラウンホーファーが太陽スペクトル中にD線と名づけた黒線は,ナトリウムの輝線と同じ位置にあることを見出し,太陽に存在する元素を指摘した。彼の分光学上および黒体放射の研究が,のちの原子の構造および量子論の研究への道を開いたといえる。音響学,弾性論の業績もある。
キルヒホフ
Kirchhoff, Johann Wilhelm Adolf
[没]1908
ドイツの古典文献学者。ベルリン大学教授。主著"Euripides" (2巻,1855) ,"Plotinus" (2巻,1856) ,"Die Homerische Odyssee und ihre Entstehung" (1856) 。
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