ガーシュイン(読み)がーしゅいん(英語表記)George Gershwin

精選版 日本国語大辞典 「ガーシュイン」の意味・読み・例文・類語

ガーシュイン

(George Gershwin ジョージ━) アメリカの作曲家、ピアニスト作詞家である兄のアイラと組んで多くポピュラーソングを作り、また、ジャズ手法をとり入れた管弦楽曲オペラを作曲した。代表作パリアメリカ人」「ラプソディ‐イン‐ブルー」。(一八九八‐一九三七

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デジタル大辞泉 「ガーシュイン」の意味・読み・例文・類語

ガーシュイン(George Gershwin)

[1898~1937]米国の作曲家。ジャズの感覚と技法クラシック音楽に取り入れた。作品に「ラプソディー‐イン‐ブルー」「パリのアメリカ人」、オペラ「ポーギーとベス」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガーシュイン」の意味・わかりやすい解説

ガーシュイン
がーしゅいん
George Gershwin
(1898―1937)

20世紀前半のアメリカを代表する作曲家。貧しいユダヤ系ロシア移民の次男として9月26日ニューヨークブルックリンに生まれる。兄はのちに作詞家として彼のパートナーとなったアイラIra(1896―1983)。16歳のころリミック音楽出版の店頭ピアニストとして働き、大衆音楽への感受性を養い、同時に歌の作曲を試みるようになる。1917年劇界に入り、18年アル・ジョルソンによって歌われた『スワニー』が大評判をとり、ブロードウェーの作曲家として認められた。軽音楽指揮者ポール・ホワイトマンPaul Whiteman(1890―1967)との交友をきっかけにピアノ管弦楽のための『ラプソディー・イン・ブルー』(1924)を作曲、芸術音楽の方面での才能も高く買われ、28年のパリ旅行ではストラビンスキーラベル、ミヨーらとも交友を深めた。パリでの印象をまとめた管弦楽曲『パリのアメリカ人』(1928)はこのときの作品である。30年代にはミュージカル『君がために歌わん』(1931)、オペラ『ポーギーとベス』(1935)などを発表、さらに『踊らん哉(かな)』(1937)などの映画音楽の仕事にもかかわるが、脳腫瘍(しゅよう)のため37年7月11日、38歳で急逝した。ほかに、ピアノと管弦楽のための『ヘ調の協奏曲』(1925)、ミュージカルに『ファニー・フェイス』(1927)、『ガール・クレージー』(1930)などがあり、それらのなかの歌曲はいまも生命を保っている。

[細川周平]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガーシュイン」の意味・わかりやすい解説

ガーシュイン
Gershwin, Ira

[生]1896.12.6. ニューヨーク,ニューヨーク
[没]1983.8.17. カリフォルニア,ビバリーヒルズ
アメリカ合衆国の作詞家。ロシア系ユダヤ人移民の子として生まれ,1914~16年ニューヨーク市立大学に学ぶ。作曲家として売れ始めていた弟ジョージ(→ガーシュイン)に頼まれ作詞を始め,1918年ミュージカル『レディーズ・ファースト』の劇中曲が最初の兄弟合作となった。当初はアーサー・フランシスのペン・ネームを用いて活動し,『ザ・マン・アイ・ラブ』『アイ・ガット・リズム』『サマータイム』など,スタンダードの名曲を数多く手がけた。1932年には『オブ・ジー・アイ・シング』でピュリッツァー賞戯曲部門を受賞。1935年にはオペラポーギーとベス』を発表。その後ハリウッドに進出し,フレッド・アステアのミュージカル映画などを兄弟で合作,1937年の弟の死後は,カート・ワイル,ジェローム・D.カーン,ハリー・ウォレンらと活動をともにした。

ガーシュイン
Gershwin, George

[生]1898.9.26. ニューヨーク,ブルックリン
[没]1937.7.11. ハリウッド
アメリカのピアノ奏者,作曲家。ユダヤ系ロシア移民の貧しい商人の次男として生れ,少年期にレミック楽譜出版社のピアノ奏者として働きながら歌曲集を出版。 1919年 A.ジョルスンによって歌われた歌曲『スワニー川』が人気を呼び,一躍ブロードウェー・ミュージカルの作曲者として脚光を浴びる。その後,24年ピアノとジャズオーケストラのための『ラプソディ・イン・ブルー』や,28年『パリのアメリカ人』,35年オペラ『ポーギーとベス』など数々の作品を作曲し,38歳の若さで死去。彼は,アメリカのジャズ手法と,交響的管弦楽の音響効果を巧みに融合させ,近代音楽史上,特異な足跡を残した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ガーシュイン」の解説

ガーシュイン
George Gershwin

1898~1937

アメリカの作曲家。ニューヨークのユダヤ系ロシア移民の子に生まれ,1924年シンホニック・ジャズとして発表した「ラプソディ・イン・ブルー」で作曲家として名声を獲得。彼が作曲したオペラ「ポーギーとベス」(35年)は最初のアメリカ的オペラとして評価が高い。

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