カン・ふくみだま(漢字)

普及版 字通 の解説


11画

[字音] カン
[字訓] ふくみだま

[説文解字]

[字形] 形声
声符は含(がん)。〔説文〕一上に「死をるときの口中の玉なり」とあり、死者の口中に入れる含玉をいう。〔周礼、天官、玉府〕に「大喪には含玉~を共(供)す」、また〔子、大略〕に「玉貝をと曰ふ」とあり、含には玉や貝を用いた。殷周の墓葬にその遺品が多い。貝は生命力の象徴とされ、玉器にも貝やの形に作るものが多い。含が字の初形。のちを用いる。

[訓義]
1. ふくみだま。
2. 字はまた含を用いる。

[語系]
・含・hmはもと同字。今は蓋栓の形で、これを口中に入れて死気を封ずるのが字の原義であろう。銜hemは馬の勒(くつばみ)であるが、同系の語。

[下接語]
・帰・受・親・飯・賓

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報