オオベンケイソウ(読み)おおべんけいそう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オオベンケイソウ」の意味・わかりやすい解説

オオベンケイソウ
おおべんけいそう / 大弁慶草
[学] Hylotelephium spectabile (Boreau) H.Ohba

ベンケイソウ科(APG分類:ベンケイソウ科)の多年草中国朝鮮に自生し、日本には明治中期に渡来した。いまでは各地で普通に栽培され、単にベンケイソウといえば本種をさすようになり、在来のベンケイソウはほとんど姿を消してしまった。在来種によく似るが、花はいっそう密につき、雄しべ花弁よりも長いなどの違いがあるので区別できる。

[大場秀章 2020年3月18日]

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世界大百科事典(旧版)内のオオベンケイソウの言及

【セダム】より

ベンケイソウ亜属は通常越冬茎を欠き,心皮は合着しない。10~11月に花が咲くミセバヤS.sieboldii Sweetや8~9月に花が咲くオオベンケイソウS.spectabile Boreauなど,花がピンク系で美しい種が多い。キリンソウ亜属は集散花序で,花は普通黄色,心皮は合着しない。…

【ベンケイソウ】より

…稔性があり,染色体数は2n=46。オオベンケイソウS.spectabile Boreauは中国と朝鮮半島に産し,明治中ごろに日本に渡来した。株はベンケイソウよりがっしりしていて,葉は3輪生(若い株は対生)し,おしべは花弁の1.5倍の長さがあり,よく目だつ。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」