とろ(読み)トロ

デジタル大辞泉 「とろ」の意味・読み・例文・類語

とろ

マグロの肉の脂肪の多い部分。「中とろ
とろろ汁を用いた料理の名。「麦とろ
椿つばきを綿にひたしたもの。舞台化粧を落とすのに用いる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「とろ」の意味・読み・例文・類語

とろ

〘名〙
① 鮪(まぐろ)などの肉の脂肪の多い部分。脂肪が非常に多い部分を「大とろ」、それより少ない部分を「中とろ」と呼ぶ。
※日本料理通(1930)〈楽満斎太郎〉料理法の巻「鮪のトロなどは決して理想食品ではありません」
俳優などが舞台化粧をぬぐい落とすのに使うもの。椿油などを脱脂綿にひたして使う。

とろ

〘名〙 飲食店入り口に、客のないのに履物などを並べておくこと。景気がいいように見せて客を誘うためのもの。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

百科事典マイペディア 「とろ」の意味・わかりやすい解説

とろ

マグロの肉身うち背肉赤身に対し,腹身の脂肪に富む部分をいう。脂肪の多少により大とろ,中とろなどと呼ぶ。にぎり鮨(ずし),刺身として喜ばれるほか小角に切ってネギとともに煮るねぎま鍋(なべ)に適する。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のとろの言及

【マグロ(鮪)】より

…同様に肉に脂っ気が多く身が赤いミナミマグロの価値も高い。メバチは色も味も濃いので,〈とろ〉として刺身やすし種として用いられるが,色変りが早いという弱点がある。また,赤みの程度は漁獲の時期や場所によってたいへんに異なる。…

※「とろ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android