しんど(読み)シンド

デジタル大辞泉 「しんど」の意味・読み・例文・類語

しんど

[名・形動]《「しんろう(心労)」の変化した「しんどう」の音変化か。現在では関西地方で用いる》くたびれること。だるいこと。また、そのさま。「ああ、しんど
「はあ、いかう―な。この刀を持ってくれさしめ」〈狂言記粟田口

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精選版 日本国語大辞典 「しんど」の意味・読み・例文・類語

しんど

〘名〙 (形動) (「しんろう(心労)」の変化した「しんどう」が、さらに変化した語か) くたびれること。だるいこと。また、くたびれて、物事をするのがおっくうなさま。大儀。しんろ。
※狂言記・粟田口(1660)「はあ、いかふしんどな。此刀を持てくれさしめ」
[補注](1)この語形の発生については、「しんろう」から変化した「しんどう」が形容詞連用形のウ音便と理解され、活用語「しんどい」を生じ、その語幹用法として「しんど」が成立したとする説や、逆に「しんどう」の短呼から生じたとする説(この場合、「しんどい」は「しんど」の活用語化によって生まれたことになる)など、諸説がある。
(2)肉体的・精神的に辛いさまを表わすが、精神的な辛さに限定する場合には「気」と合わせた「きしんど」を用いることがある。

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