Chainer(読み)ちぇいなー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「Chainer」の意味・わかりやすい解説

Chainer
ちぇいなー

日本のベンチャー企業Preferred Networks(プリファードネットワークス)社のエンジニア得居誠也(とくいせいや)(1987― )らが2016年(平成28)に開発した、ディープラーニング深層学習)用のフレームワーク。Chainerに限らず、多くのディープラーニングフレームワークはPython(パイソン)上のライブラリーであるが、そのライブラリーの使い方がアプリケーションプログラミングのスタイルに一定影響を与えるために、ライブラリーではなくフレームワークとよぶのが一般的である。Chainerは、個々の入力データに基づいて深層ニューラルネットワークを動的に構成するDefine-by-Runという概念を初めて提唱し実装した。この概念はその後、他のフレームワークにも実装されつつある。ディープラーニングの技術開発が急速に進むのにあわせて、Chainerも頻繁に更新されており、最新のアルゴリズムをいち早く試してみることができる。また、Chainer-CV(画像認識)、Chainer-RL(強化学習)、Chainer-Chemistry(グラフ畳み込みネットワーク)、Chainer-MN(並列訓練)などのライブラリーがあり、多くの応用分野に適用可能である。

丸山 宏 2019年4月16日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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