4分33秒(読み)よんぷんさんじゅうさんびょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「4分33秒」の意味・わかりやすい解説

4分33秒
よんぷんさんじゅうさんびょう

アメリカの作曲家ジョン・ケージが,1952年に書いた作品で,舞台上の演奏者が4分 33秒間,何も演奏しないというもの。楽器の指定はないが,初演ピアニストのデビッド・テューダーが行なった。ふだんは気に止めない演奏中の雑音に積極的に耳を開かせ,また沈黙というものへの再認識や,演奏会という制度への反省を促すなど,音楽在り方に対して根源的な問題提起を行なうものであり,その後今日に至るまで,音楽創作や聴取上にさまざまな影響を与えている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android