高出村(読み)たかいでむら

日本歴史地名大系 「高出村」の解説

高出村
たかいでむら

[現在地名]塩尻市大字広丘 高出

桔梗ききようはらの東端川の西の段丘上にある。東は田川を隔てて南・北熊井くまい村、北は村、西は堅石かたいし郷原町ごうばらまち村、南は大門だいもん桟敷さじき村に隣接する。

黒崖くろがけを中心として東の田川端の湿地帯には弥生時代から水田耕作が行われたようで、付近からは籾跡のある弥生式土器や石包丁・土師器須恵器などが数多く出土している。「和名抄」の良田よしだ郷のうちと推定される。

応永五年(一三九八)七月二六日、斯波義重が筑摩郡高出村を諏訪社上社に寄進した寄進状(守矢文書)が文献上の初出である。天正一〇年(一五八二)八月小笠原貞慶が洗馬せば郷の長興ちようこう寺にあてた寺領三〇貫文の寄進状の中に、高出など一〇郷が記載されている。小笠原秀政は慶長一九年(一六一四)高出村大和小兵衛を高出等一〇ヵ村三千五百石の代官に任命した。

高出村
たかいでむら

[現在地名]上川村日野川ひのかわ 高出

常浪とこなみ川左岸に位置し、東は小杉こすぎ村。文禄三年(一五九四)七月の蒲生氏高目録帳(内閣文庫蔵)に「高井土 六十七石六升」とあり、当村に比定される。元和六年(一六二〇)の漆木役は七六二本三分(津川旧記)。貞享二年(一六八五)の地下風俗家業旧例改帳(玉木敏雄氏蔵)によれば、耕作の合間養蚕を営んで収納の助成にした。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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