駆抜(読み)かけぬける

精選版 日本国語大辞典 「駆抜」の意味・読み・例文・類語

かけ‐ぬ・ける【駆抜】

〘自カ下一〙 かけぬ・く 〘自カ下二〙
① 馬を走らせて、人々の間やある地域などを通り過ぎる。
太平記(14C後)一六「大勢の中を颯(さっ)と懸抜(ヌケ)御方の勢を見給へば」
② 走って追い越す。また、ある物の中を走り通って向こうへ出る。
滑稽本浮世床(1813‐23)初「跡から来る駕(かご)めはナ。さっさと欠抜(カケヌケ)るぢゃヤ其いまいましさがたまったもんぢゃないはい」
他人を出し抜く。だましたり、すきをねらったりして他より先に行なう。
評判記色道大鏡(1678)一「ぬけがけ〈略〉誰々をよばんと約し置て、其一人、かけぬけて女郎をはなすなどを云」

かけ‐ぬ・く【駆抜】

[1] 〘自カ四〙 目的の所まで走り通す。
※俳諧・猿蓑(1691)一「幾人かしぐれかけぬく瀬田の橋〈丈草〉」
[2] 〘自カ下二〙 ⇒かけぬける(駆抜)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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