香仙寺（読み）こうせんじ

日本歴史地名大系

香仙寺
こうせんじ

• 茨城県：久慈郡
• 金砂郷村
• 川島村
• 香仙寺

[現在地名]金砂郷村松栄

松栄（まつざか）の北の丘陵地にある。浄土宗で不軽山荘厳院と号する。本尊は阿弥陀如来。明徳元年（一三九〇）瓜連（うりづら）（現那珂郡瓜連町）常福（じようふく）寺の第二世了誉が佐竹兵乱の難を川島（かわしま）の洞窟に避け、ここで「選択伝弘決疑鈔」の直牒一〇巻を集大成したといい、永享四年（一四三二）了誉一三回忌の折に弟子の了智がこの地に一宇を建立し香仙寺と称したという。「新編常陸国誌」に「除地十一石二斗二升五合、伝燈系譜云、第七祖了誉聖冏上人、住常福寺、為第二世、適逢佐竹義秀大乱、而負笈遁去、隠郡之不軽山〔在久慈郡川島村、今名不軽山荘厳院高仙寺、明誉了知開之為一寺〕云々、又云、常福寺第三世満蓮社明誉了知、永享四年、開不軽山高仙寺、享徳元年二月廿四日寂、了誉上人伝云、常陽阿弥陀山亦名不軽山」と記される。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」