青糸毛(読み)あおいとげ

精選版 日本国語大辞典 「青糸毛」の意味・読み・例文・類語

あお‐いとげ あを‥【青糸毛】

〘名〙 糸毛車の一つ。屋形の上を青色絹糸で葺いて全体を覆い、先端を垂らして装飾としたもの。皇后中宮、東宮、准后摂政関白の乗用とされた。
※台記‐久寿二年(1155)一〇月五日「伝聞、東宮自鳥羽南殿啓同田中殿、先例召禅閤之貞信公青糸今度被院之青糸毛云々」
[補注]青糸は檳榔(びんろう)の葉を細かくさいて、糸のようにし、青く染めたものともいわれ、中世になると檳榔毛との混同を生じている。

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