雷城跡(読み)いかずちじようあと

日本歴史地名大系 「雷城跡」の解説

雷城跡
いかずちじようあと

[現在地名]村松町水戸野 雷山

早出はいで川と仙見せんみ川の合流点の南側、雷山(三七七・九メートル)山頂から北側緩斜面を利用したところにある。山頂部に一ノ平・二ノ平以下きわめて整然とした砦を備える。虎ノ口や縦堀などは戦国期の典型的な特色を備える。北西へ向かう尾根の先端の城山じようやまにも主郭を中心に前後三方の尾根に小郭・堀切がみられる。南面する神戸山かんどやま城の前衛基地として会津境を守備したとみられる。上杉謙信馬廻衆の一人である丸田周防守定俊のほか村田大隅守・坂崎与惣の在番が伝えられる(越後野志)。永禄七年(一五六四)五月二日の上杉輝虎感状(歴代古案)によると、会津より菅名すがな庄に乱入した兵は「神洞并(雷カ)」を制したが、これを追払っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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