ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「阿部房次郎」の意味・わかりやすい解説
阿部房次郎
あべふさじろう
[没]1937.5.12.
明治・大正・昭和期の実業家。彦根藩士,辻兼三の長男として生まれ,阿部家の養子となる。慶應義塾を卒業後,紡績事業に携わり,1904年金巾製織に専務として入社。その後,東洋紡・昭和レーヨン・裕豊紡の各社長,王子製紙・上毛電力・湖東紡の各取締役,大阪商工会議所顧問などを務め,大日本紡績連合会会長として活躍した。インドやビルマをはじめ海外への販路を開き,綿布の輸出を促進した功績は大きい。また,1931年に貴族院議員に勅選されるなど,政界でも活躍した。
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