デジタル大辞泉
「開帳場」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
かいちょう‐ば カイチャウ‥【開帳場】
〘名〙
①
寺院で、開帳するとき、秘仏、秘宝などを拝観させる場所。
人出が多く賑わう場所だった。開帳所
(どころ)。
※浮世草子・傾城色三味線(1701)江戸「今見れば所々の開帳場(カイチャウバ)へ出て、古編笠着て」
② (寺院の開帳の際、参詣人のために、階段の上に板を敷き、横木を打って滑らないようにしたことから) 歌舞伎の大道具で、舞台に坂道などの斜面を作るときに用いる組み立て方。平舞台から常足
(つねあし)、高足
(たかあし)の二重への
昇降のために設けた坂道。
※歌舞伎・恋慕相撲春顔触(1872)
序幕「本舞台三間の間中足の二重、棕梠伏せの
土手、下手に開帳場の
上り口」
③ 江戸時代、元祿期(
一六八八‐一七〇四)の歌舞伎で上演された開帳物の、大切に仕組まれた開帳の場面。ここで
神仏の
霊験が示され、一座総出の大踊りになる形式がとられた。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の開帳場の言及
【歌舞伎】より
…別名〈所作舞台〉〈所作板〉〈敷舞台〉など。 開帳場(かいちようば)大道具用語。山や坂道など俳優が登り降りする斜面をいう。…
※「開帳場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」