鏑木郷(読み)かぶらきごう

日本歴史地名大系 「鏑木郷」の解説

鏑木郷
かぶらきごう

匝瑳北条そうさほうじよう庄に属し、在地領主としては千葉氏庶流の鏑木氏が知られる。千葉大系図は千葉介胤政の庶子である白井胤時の子息に鏑木九郎胤定を載せ、八郎胤泰・十郎家胤・孫十郎祐胤と継いでいる。寛元元年(一二四三)一一月一一日の造宮所役注文写(香取文書)に「佐土殿社一宇 匝瑳北条役 千葉八郎」とあり、一三世紀半ばにはすでに白井胤時が匝瑳北条庄地頭職を得ている。建長四年(一二五二)三月二八日の法橋長専書状(中山法華経寺所蔵「秘書」二十三裏文書)に「鏑木郷御公事用途銭壱貫陸佰文、且給候了」とあり、長専が下総守護千葉氏の執事である富城(富木)胤継(常忍)に宛て、当地の年貢(公事用途銭)を受取ったことを告げている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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