朝日日本歴史人物事典 「錦光山宗兵衛(7代)」の解説
錦光山宗兵衛(7代)
生年:明治1(1868)
明治大正期の企業家。京都の製陶業振興に貢献した。京都粟田口の窯屋に生まれ,姓は小林,鍵屋と号した。3代の喜兵衛(茂兵衛とも)のとき錦光山と号し,6代から錦光山を姓とした。父が輸出事業に積極的であったところから,若くして家業を継ぎ,「錦光山」のブランドで世界に輸出し,しばしば外国へも視察に出かけた。薩摩焼と同じ色絵金襴手を作り,それを一層精緻にして輸出に成功した。陶磁試験所や陶磁器伝習所の設立に尽力し,ここから若い俊秀を輩出した。
(矢部良明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報