金津新町(読み)かなづしんまち

日本歴史地名大系 「金津新町」の解説

金津新町
かなづしんまち

[現在地名]金津町しん

南金津みなみかなづ六日むいか町に連なり、北陸街道沿いに発達した集落南方の町はずれで丸岡まるおか城下(現丸岡町)への道が分れる。

江戸時代を通じて福井藩領。慶長九年(一六〇四)一一月一二日付、結城秀康が多賀谷三経に二千石を加増した際の知行宛行状(多賀谷文書)に金津新町(高三五六・四二石)がみえる。慶長一一年頃の越前国絵図では「南金津溝江」のなかに含まれる。安永二年(一七七三)福井藩金津領村鏡(高橋家文書)によれば、総高三五六・四二二石、田地七町二反・畑地八町六反余で、家数八八、人数三四三(男一七六・女一六七)。役馬三疋を公用に供することが規定されており、名産には毛抜・鋏があった。四〇軒前後の百姓のほかに、毛抜屋九軒、鍛冶屋三軒、紺屋一軒、油屋・桶屋その他雑多な職種が混じる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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