金泥(読み)コンデイ

デジタル大辞泉 「金泥」の意味・読み・例文・類語

こん‐でい【金泥】

きんでい(金泥)」に同じ。

きん‐でい【金泥】

金粉にかわで溶いた顔料書画などに用いる。こんでい。

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精選版 日本国語大辞典 「金泥」の意味・読み・例文・類語

こん‐でい【金泥】

〘名〙 (「こん」は「金」の呉音) 金粉を膠(にかわ)の液で溶かしたもの。日本画仏像装飾、また、装飾的な写経などに用いる。きんでい。
続日本紀‐養老六年(722)一二月庚戌「藤原宮御宇太上天皇釈迦像、其本願縁記、写金泥、安置仏殿焉」
※今鏡(1170)六「こんでいの一切経」

きん‐でい【金泥】

〘名〙 金の粉末を膠水(こうすい)で溶いて顔料としたもの。日本画や写経、また仏像の表面を装飾するのに用いる。金漿(きんしょう)。こんでい。〔和英語林集成初版)(1867)〕
破戒(1906)〈島崎藤村〉一五「金泥(キンデイ)の柱の側に掌を合はせたは、住職」 〔東観漢記〕

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普及版 字通 「金泥」の読み・字形・画数・意味

【金泥】きんでい・こんでい

金紛を膠(にかわ)でといたもの。唐・李賀詠懐、二首、一〕詩 梁王と武と 之れをつること斷梗(根を切られたいばら)の如し 惟だ留む一の書 金泥、泰山の頂

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世界大百科事典(旧版)内の金泥の言及

【日本画】より

…砂子(すなご)は粗密各種類の網を張った竹筒に切廻し箔を入れ粒状にした後,再び竹筒に入れ棒などで竹筒をたたいて画面に落としてゆく技法で,装飾効果を高めるためのものである。泥(でい)は箔をつくる際に出る切廻し箔などを練り合わせたもので,金泥は膠で練り,火の上で焼きつけては溶きかえすという作業をくり返しながら使うと美しい発色が得られる。また金泥を塗った後,貝殻や動物の牙などで上面をこすり,輝きを増したりもする。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」