金剛乗寺(読み)こんごうじようじ

日本歴史地名大系 「金剛乗寺」の解説

金剛乗寺
こんごうじようじ

[現在地名]山鹿市山鹿 九日町

旧湯町の町筋の一つ九日ここのか町に沿って所在する。護国山と号し、高野山真言宗。本尊薬師如来。地元では仏性ぶつしよう院、談議所ともよび、文化元年(一八〇四)甚吉作の円形の石門で親しまれている。寺伝では天長年間(八二四―八三四)弘法大師開基で、その後退転したが元暦元年(一一八四)後鳥羽天皇が勅願所として再建したという。

叡山文庫慈眼蔵聖教奥書の「秘蔵宝鎰勘注」下巻の奥書に、応永一八年(一四一一)五月一六日、「山鹿庄金剛乗寺時宝坊」で書写したとある。なお同聖教の「金剛頂経聞書」奥書には「山鹿如法寺談議所」において応永一三年に書写とあり、談議所という点からこの頃に寺名が改称されたとも推測させる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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