酸化ジルコニウム(Ⅳ)(読み)サンカジルコニウム

化学辞典 第2版 「酸化ジルコニウム(Ⅳ)」の解説

酸化ジルコニウム(Ⅳ)
サンカジルコニウム
zirconium(Ⅳ) oxide

ZrO2(123.22).二酸化ジルコニウム,ジルコニアともいう.天然にバッデリ石として産出する.水酸化ジルコニウムZrO2nH2Oを強熱すると得られる.白色の粉末.密度5.49 g cm-3.水に不溶.硫酸フッ化水素酸には可溶であるが,その他の酸および塩基に侵されにくい.硬度が高く,熱膨張係数が小さく,高融点(2700 ℃)のため,炉材料,るつぼ,陶磁器用うわぐすり,特殊ガラス,圧電素子用結晶の製造などに用いられる.酸素によって伝導性が変化するので,酸素センサーにも用いられる.[CAS 1314-23-4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報