遊山・游山(読み)ゆさん

精選版 日本国語大辞典 「遊山・游山」の意味・読み・例文・類語

ゆ‐さん【遊山・游山】

〘名〙
① 仏語。禅宗で、一点のくもりもないはればれとした心境になって、山水の美しい景色を楽しみ、悠々自適に過ごすこと。また、他山に修行遍歴の旅をすること。
※円照上人行状(1302)「照公遁世之後、数事遊参」 〔勅修百丈清規‐五・装・包〕
山野に出かけて、花見紅葉狩茸狩などの遊びをすること。行楽
※竹むきが記(1349)下「霊鷲寺といふ所あり。昔、北野天神の御遊山の地にて」 〔宋史‐闍婆国伝〕
③ 遊びに出かけること。気ばらしに外出すること。
※咄本・多和文庫本昨日は今日の物語(1614‐24頃)「ある人鼓すき、ここかしこに神事能などあればさし出て、日々にゆさんのみにて暮しければ」
④ 気ばらしをすること。なぐさみ。
※コンテムツスムンヂ(捨世録)(1596)一「Yusan(ユサン)、モノガタリノ タメニワ アラズ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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