遁世・遯世(読み)とんせい

精選版 日本国語大辞典 「遁世・遯世」の意味・読み・例文・類語

とん‐せい【遁世・遯世】

〘名〙 (古くは「とんぜい」とも)
① 世をのがれて仏道修行すること。また、隠棲して世間の煩わしさから離れること。隠遁。遁俗。
※米沢本沙石集(1283)一〇本「此老僧の生たる時、遁世(トンセイ)して見せむと思て、やがて弟子に坊をば譲て、山の岸に小き庵室を構て、後世菩提の行怠らず」 〔易経‐乾卦〕
仏門にはいること。転じて、中年以後、出家すること。遁俗。
経国集(827)一〇・和藤是雄旧宮美人入道詞〈嵯峨天皇〉「遁世明皇出帝畿、移居旧邑、遣歳時
③ この世を去ること。死ぬこと。
洒落本・禁現大福帳(1755)三「ひょっと買主が遁世(トンセイ)でもされるか」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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