追廻(読み)おいまわし

日本歴史地名大系 「追廻」の解説

追廻
おいまわし

[現在地名]熊本市花畑町・辛島町・練兵町・山崎町・新市街・紺屋今町の一部

山崎やまさきの一部で、花畑館の南側から南北に、白川近くの山崎南端までの間に設けられた藩主家臣馬術騎射の練習のための馬場で、追廻馬場とも称する。東側は土居(土手)が築かれ、その外側の旧坪井つぼい川の河道の田畑たばたと画されていた。現在の花畑はなばた公園東側から辛島からしま公園東側を通る市電の路線、およびその南延長線上となる辛島公園前の四辻交差点から日本銀行熊本支店東側前までの大通りがかつての追廻馬場の名残である。

追廻
おいまわし

[現在地名]仙台市川内追廻

仙台城東の丸(三の丸)の東方、一家格の片倉小十郎屋敷に続く南方一帯をいう。本丸の崖下にあたり、仙台下町せんだいしもまち段丘上に立地する。仙台三馬場の一つで(奥陽名数)、ほかは伊達安房屋敷前・石川大和屋敷脇。当馬場にはさくら馬場とおもて馬場とがあり、士卒はここで乗馬法・騎射・打毬などの諸技の練磨に励み、藩主も度々ここを訪れている(「貞山公治家記録」ほか)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報