踏返(読み)ふみかえす

精選版 日本国語大辞典 「踏返」の意味・読み・例文・類語

ふみ‐かえ・す ‥かへす【踏返】

〘他サ五(四)〙
何度も踏んで土などをほじくりかえす。また、繰り返して踏む。
政基公旅引付‐文亀三年(1503)七月二四日「御田共大涯干損、仍雨も若近日に降は踏返て蒿を可殖也」
② 踏んで、ひっくり返す。蹴ってくつがえす。
平家(13C前)九「馬より舟へがはと飛のらうに〈略〉舟はちひさし、くるりとふみかへしてけり」
③ 踏みはずす。踏みそこなう。
※にごりえ(1895)〈樋口一葉〉五「私も丸木橋をば渡らずばなるまい、父さんも踏(フミ)かへして落てお仕舞なされ」
④ 踏まれた仕返しに相手の足などを踏む。

ふみ‐かえし ‥かへし【踏返】

〘名〙
① ふみかえすこと。
② 庭踏み石、または、沓脱(くつぬぎ)石。
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)初「あの女のつらアみたか、真中がへこんで、なんのことはねへ、ふみけへしの馬蹄石といふもんだ」
鋳造で、同じ形の器物を繰り返して製造すること。また、その方法

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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