普及版 字通 「跛(漢字)」の読み・字形・画数・意味
跛
12画
[字訓] あしなえ・かたよる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は皮(ひ)。皮は獣皮を剝ぎとる形で、傾きかたよるものの意がある。〔説文〕二下に「行くこと正しからざるなり」とし、皮声。また、「一に曰く、足もて之れを排す。讀みて彼(ひ)の(ごと)くす」という。〔伝〕は本訓の次に「讀みて罷(ひ)のくす」という音を加える。足疾のため歩行の困難なものをいう。〔子、王制〕に「傴巫(うふ)跛(はげき)」という語があり、撃は覡(げき)で男巫。古くは障害のある人は神威にふれたものとして、神につかえた。
[訓義]
1. あしなえ。
2. かたよる、よりかかる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕跛 ナヘク・アシナヘ・フム・コユ・カタシタツ 〔字鏡〕跛 アシヲレ・ナヒク・コユ・フム
[語系]
跛puai、頗phuaiは声義近く、頗(は)は身の傾くことをいう。(偏)phyenも偏頗(へんぱ)の意。頗を〔説文〕九上に「頭(かたよ)れるなり」とするが、その姿勢についていう語である。
[熟語]
跛覡▶・跛撃▶・跛蹶▶・跛蹇▶・跛子▶・跛人▶・跛足▶・跛躓▶・跛▶・跛鼈▶・跛▶・跛驢▶・跛倚▶
[下接語]
脚跛・蹇跛・偏跛
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報