足守荘(読み)あしもりのしょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「足守荘」の意味・わかりやすい解説

足守荘
あしもりのしょう

葦守荘とも記す。土豪賀陽(かや)氏の本拠地である備中(びっちゅう)国賀夜(陽)(かや)郡足守郷の荘園化したもので、岡山市北区足守を中心として平安末期から存在した。足守川(大井川)が中国山脈に源を発し平野部に流れ出す扇状地に位置する。この荘の成立は、1169年(嘉応1)に賀陽氏がその本郷である足守郷を後白河(ごしらかわ)院庁に寄進したものに基づくと考えられる。嘉応(かおう)元年12月の年紀をもつ「足守荘絵図」(国指定重要文化財)が神護寺(じんごじ)に伝来する。それによれば荘園は条里地割を示し、北東山際灌漑(かんがい)用とみられる半刀(万?)池が築かれ、ほかに荘民の住居、社寺の位置、荘園の牓示(ぼうじ)を記す。初め後白河院庁支配に置かれていたが、1184年(元暦1)に文覚(もんがく)の勧進(かんじん)により神護寺に一円寄進された。

[奥野中彦]

『西岡虎之助著「古代における寺院の荘園」(『荘園史の研究 下巻 1』所収・1951・岩波書店)』

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