越前漆器(読み)えちぜんしっき

事典 日本の地域ブランド・名産品 「越前漆器」の解説

越前漆器[漆工]
えちぜんしっき

北陸甲信越地方、福井県の地域ブランド。
福井県鯖江市とその周辺地域で生産される漆塗りの花器・しゃもじ・ぜん・盆・はし・はし箱・ひしゃく・食器類。起源は6世紀にまで遡るとされる。継体天皇皇子の頃、御冠の塗りかえを命じられた塗師によって献上された黒塗りの食器をみて、その見事さに感心し漆器づくり奨励したと伝えられている。挽物は、栃・欅などを立木挽きし、塗りを花塗とするのが特徴。別名河和田塗。1975(昭和50)年5月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。2007(平成19)年1月、特許庁の地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5016101号。地域団体商標の権利者は、越前漆器協同組合。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「越前漆器」の解説

越前漆器

福井県福井市、鯖江市などを中心に生産される漆器。トチノキケヤキなどの挽物に堅牢な下地塗りを施してから精製漆による中塗り、上塗りで仕上げる。装飾沈金蒔絵手法を用いる。製造の起源は6世紀に遡ると伝わる。国指定伝統的工芸品。

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