20世紀日本人名事典 「谷川 雁」の解説
谷川 雁
タニガワ ガン
昭和・平成期の詩人,評論家
- 生年
- 大正12(1923)年12月25日
- 没年
- 平成7(1995)年2月2日
- 出生地
- 熊本県水俣市
- 本名
- 谷川 巌(タニガワ イワオ)
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学文学部社会学科〔昭和20年〕卒
- 経歴
- 戦時中、8カ月軍隊生活を送り、3度営倉に入れられる。戦後、西日本新聞社に勤務。「九州詩人」「母音」に詩を発表。昭和22年共産党に入党し、労働争議で解雇される。29年第一詩集「大地の商人」を刊行。31年第二詩集「天山」、35年「定本谷川雁詩集」を刊行、その“あとがき”で以後詩作しないことを宣言する。33年福岡県中間市に移住。雑誌「サークル村」を創刊、評論集「原点が存在する」「工作者宣言」などを発表。35年安保闘争を機に共産党を離党。36年吉本隆明らと思想・文学・運動の雑誌「試行」を創刊したが8号を最後に脱退。38年評論集「影の越境をめぐって」を刊行。40年上京するが、53年長野県柏原へ移住。56年から“十代の会”、57年から“ものがたり文化の会”を主宰し、宮沢賢治を中心に児童文化活動にとりくむ。他の評論集に「意識の海のものがたりへ」「賢治初期童話考」「ものがたり交響」「極楽ですか」、詩集「海としての信濃」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報