しょうじょう‐じ ショウジャウ‥【證誠寺】
[1] 千葉県木更津市富士見にある
浄土真宗本願寺派の寺。山号は護念山。慶長年間(
一五九六‐一六一五)の
創建で、当時昼なお
狐狸が遊ぶ静寂の地であったところから狸に関する伝説が多く、これをもとに大正年間(
一九一二‐二六)野口雨情作詩・中山晉平作曲になる「証城寺の
狸囃子(ばやし)」が発表され有名になった。
狸寺。
[2] 福井県鯖江市横越町にある
真宗山元派の
本山。山号は山元山。
親鸞が越後国へ配流の途中布教した故地にあたり、のち親鸞の子善鸞が居住したと伝えられる。嘉元二年(
一三〇四)後二条天皇の
勅願寺に列し、真宗三門徒教団の一つとなる。
一説には、至徳二年(
一三八五)道性の開創とも。横越本山。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
證誠寺
しょうじょうじ
千葉県木更津(きさらづ)市富士見にある浄土真宗本願寺派の寺院。山号は護念山(ごねんざん)。狸(たぬき)寺として知られる。慶長(けいちょう)年間(1596~1615)の創建と伝えられる。もと街の南端の狐狸(こり)の遊ぶような閑寂な所にあり、古くから狸に関する伝説があった。しかも庶民子弟の寺子屋としても親しまれていたので、これをもとに野口雨情(うじょう)が作詞、中山晋平(しんぺい)が作曲した『証(證)城寺の狸囃子(たぬきばやし)』が大正末年に発表され、これが広く愛唱されたので、当寺も一躍世に喧伝(けんでん)されることとなった。毎年仲秋の夜に狸まつりが行われる。
[森 章司]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例