狐狸(読み)こり

精選版 日本国語大辞典 「狐狸」の意味・読み・例文・類語

こ‐り【狐狸】

〘名〙
キツネタヌキ。ともに人をばかすと信じられていたもの。
※本朝文粋(1060頃)一二・池亭記〈慶滋保胤〉「荊棘門、狐狸安穴」 〔書経禹貢
② 人をだまし、ひそかに悪事をはたらく者。
愚管抄(1220)六「さる狐狸はさやうに成候へば、やがてひき入りておともし候はぬに候」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「狐狸」の意味・読み・例文・類語

こ‐り【××狸】

キツネとタヌキ。「狐狸妖怪」
人をだまし、こそこそと悪事をする者。「狐狸の輩」
[類語]竜虎虎狼牛馬犬猿蛇蝎鶴亀

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の狐狸の言及

【キツネ(狐)】より

…近世の民間薬としてキツネの胆が用いられ,その頭骨が狂気治癒の祈禱(きとう)に用いられたのもキツネの霊獣視による。狐憑き【千葉 徳爾】
[中国]
 中国では〈狐狸〉と書けばキツネのこと。〈狸〉は野猫またはジャコウネコの類で,日本でいうタヌキと同じではない。…

※「狐狸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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