精選版 日本国語大辞典 「語う」の意味・読み・例文・類語
かたら‐・う ‥ふ【語う】
[2] 〘他ワ五(ハ四)〙 ((一)の「ふ」が接尾語化したもの)
① 心に思っていることを、口に出して相手に伝える。語る。また、相談する。
※東大寺諷誦文平安初期点(830頃)「余人は聞き知ら不。唯し仏のみ聞き知りたまひて、倶に談(カタラヒ)給ひ」
② 親しく交際する。
※伊勢物語(10C前)一六「思ひわびて、ねむごろに相かたらひける友だちのもとに」
③ 夫婦の約束をする。また婉曲に、情交することをいう。ちぎる。
④ 他人を説得して仲間に引き入れる。味方にする。
⑤ (①②から転じて) 話し合う。したしく語り合う。「水入らずでかたらう」
[3] 〘自ハ四〙 (鳥を擬人化した表現) 鳴く。
※青表紙一本源氏(1001‐14頃)花散里「ほととぎすかたらふ声はそれなれどあなおぼつかなさみだれの空」
※堤中納言(11C中‐13C頃)逢坂越えぬ権中納言「山ほととぎすも里なれてかたらふに」
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