誓渡寺跡(読み)せいとじあと

日本歴史地名大系 「誓渡寺跡」の解説

誓渡寺跡
せいとじあと

[現在地名]物部村岡ノ内

寺屋敷てらやしきにあった禅宗寺院で、吉慶山と号し、くち(現高知市)瑞応ずいおう寺末であったが明治四年(一八七一)廃寺となった。「南路志」によれば、開基は平資盛の後裔と伝える小松家門。瑞応寺の南嶺宗薫を開山とする。本尊地蔵菩薩、脇立は毘沙門天と不動明王で、「山風土記」所引の貞享年間(一六八四―八八)差出に五間四面、枌葺とある。寺には資盛持参の達磨画像と称するものがあったが、その裏書の小松系図に「九代小松讃岐守家門、康永三誓渡寺コンリウ」とあり、誓渡寺は以後岡内小松家代代の菩提寺となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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