言荒・言遊(読み)いいすさぶ

精選版 日本国語大辞典 「言荒・言遊」の意味・読み・例文・類語

いい‐すさ・ぶ いひ‥【言荒・言遊】

〘自バ上二〙
① (「すさぶ」はその動作傾向が進む意) たわむれ半分に言う。冗談を言ってからかう。
大和(947‐957頃)一七一「誰ときこゆる人の、かかることはしたまふぞなどいひすさびていりぬ」
② (「すさぶ」は自分の好きなようにふるまうの意) 語り興じる。話が進む。
平中(965頃)二九「集まりて、いひすさびて」
③ 夢中になって言い寄る。熱心に思いを告げて近づく。
※平中(965頃)四「この二年ばかり、ものいひすさぶる人ぞ、ありける」
[補注]「源氏竹河」の「さらば、袖ふれて見給へなどいひすさぶに」のように四段活用と見られる例もある。

いい‐すさ・む いひ‥【言荒・言遊】

※源氏(1001‐14頃)手習「何か、をちなる里も、試み侍ればなどいひすさみて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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