精選版 日本国語大辞典 「四段活用」の意味・読み・例文・類語
よだん‐かつよう ‥クヮツヨウ【四段活用】
〘名〙 動詞活用の型の一つ。たとえば「書く」が、「書か・書き・書く・書け」のように変化するなど、その語形変化が主として語の最終音節の母音交替によって行なわれるもの。その変化が五十音図の一行でア・イ・ウ・エの四段にわたるところからの名称。ただし、已然形と命令形の語尾は同じエ段の音であるが、カ行・ハ行・マ行に活用するものは、上代ではエ段の甲乙両類に分かれていた。終止形語尾はウ段で、ラ行変格活用の終止形語尾が「り」であるのと区別され、また、二次的な「る・れ・よ」などの語尾をもたない点でナ行変格活用と区別される。連用形には、音便形がある。この型に属する語は、文語では、全動詞中の六割に達するといわれ、活用はカ・ガ・サ・タ・ハ・バ・マ・ラの各行にわたる。口語では、ラ変、ナ変の動詞がこれに併合されている。現代かなづかいでは、助動詞「う」の付いた形を「書こう・読もう」のように書くので、見かけ上オ段にもわたるとして、「五段活用」ともいう。四段。
※語彙別記(1871)上「如此かきくけと四段に活用(はたら)く故に四段活用とはいふなり」
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