言白(読み)いいしらける

精選版 日本国語大辞典 「言白」の意味・読み・例文・類語

いい‐しら・ける いひ‥【言白】

〘自カ下一〙 いひしら・く 〘自カ下二〙 (「いいじらける」とも)
① 話の興がさめる。話が打ち解けない。言ったために白けた気持になる。言い過ぎて座が白ける。
浄瑠璃大職冠(1711頃)三「云へば云ふほどいひじらけ」
② 言い負ける。言い争って旗色が悪くなる。
※浄瑠璃・聖徳太子絵伝記(1717)三「高慢第一の守屋の臣、いひしらけてぞ見へにける」
③ いい折をみて話を打ち切る。
※浄瑠璃・傾城反魂香(1708頃)中「笑ひをしほにいひじらけ、先を払ひて立かへる」

いい‐しらけ いひ‥【言白】

〘名〙 (「いいじらけ」とも)
① 話の興がさめること。言い過ぎて座を白けさせること。
※茶屋諸分調方記(1693)一四「おめずおくせず。いいじらけにゆふてゆふていいちらかして」
② 言い負けること。言い争って旗色が悪くなること。
※浄瑠璃・大塔宮曦鎧(1723)三「云ひかかっては、言ひじらけに済まさぬ女」
③ 話をやめる機会をとらえて、うまく打ち切ること。
浮世草子男色大鑑(1687)八「是を云(イヒ)しらけに立帰るに」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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