(読み)のぞける

精選版 日本国語大辞典 「覗」の意味・読み・例文・類語

のぞ・ける【覗】

[1] 〘自カ下一〙 一部分があらわれる。露出する。あらわれて他から見られる。
※竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生の人生観「歯の薄くのぞける口とには金蠅がとまっていた」
[2] 〘他カ下一〙 顔やからだを、ある場所から外へ出す。
※東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉七月暦「店口には〈略〉菓子箱とかが頭をのぞけて」

のぞか‐・せる【覗】

〘他サ下一〙
※黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉四「白い横筋を入れた練塀から見越しの松を覗(ノゾ)かせた寺が三つも並んで居る」
相撲で、相手のわきを浅くさすことをいう。

のぞか・す【覗】

〘他サ五(四)〙 物の間などから、ちょっと見えるようにする。のぞかせる。
※めぐりあひ(1888‐89)〈二葉亭四迷訳〉二「くろぐろとした天鵞絨〈略〉の下から、黒眼勝の眼をのぞかして」

のぞ【覗】

〘名〙 (「のぞき(覗)」の略) のぞいて見ること。覗き見
※雑俳・軽口頓作(1709)「いそがしい・片手に娵をちっと覗」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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